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【技術職向け】不具合解析の切り分け質問テンプレ|最短で原因に近づくチェックリスト

不具合解析が長引く現場では、原因そのものより「最初の質問」が曖昧なことが多いです。
再現条件が不明、発生範囲が不明、いつから・どこから変わったか不明。これだと、手がかりが薄いまま試験や確認を回すことになり、時間だけが溶けます。

この記事では、技術職が現場でそのまま使える 切り分け質問テンプレ と、初動で抜け漏れを潰す チェックリスト をまとめます。
AIは最後の点検にだけ使い、解析の主役は「現場で使える型」に寄せます。


1. 不具合解析が早い人は「質問の順番」が決まっている

不具合解析はセンスというより、情報の集め方と順番で決まります。まずは「再現」「範囲」「差分」の3点を揃えると、原因候補が一気に絞れます。

不具合解析の初動で揃えるべき情報は、大きく4つです。

  • 現象:何が起きているか(症状を言語化)
  • 再現:いつ・どの条件で起きるか(再現性)
  • 範囲:どこまで起きるか(ロット・工程・機種・条件)
  • 差分:何が変わったか(変更点・境界)

2. まず潰すべき「切り分けの落とし穴」

初動が遅れる原因は、現象の説明不足ではなく「比較軸がない」「境界が取れていない」ことが多いです。以下に当てはまるほど、解析は長引きます。

  • 現象が「不良」や「おかしい」で止まっている(症状が曖昧)
  • 再現条件が言えない(いつでも起きるのか、たまになのか不明)
  • 良品との比較がない(差分が取れない)
  • 発生範囲が不明(特定ロットか全体か不明)
  • 変更点が棚卸しされていない(いつからか不明)
  • すぐ原因断定に入ってしまう(仮説が暴走する)

3. 切り分け質問テンプレ(この順に聞くだけ)

質問の順番を固定すると、毎回ゼロから悩まなくて済みます。下のテンプレをそのまま使ってください。

3-1. 現象を定義する質問

  • 何が、どうなっている?(寸法、外観、機能、強度、音、温度、電流など)
  • 期待値(正常)と比べて、どれくらいズレている?(数値・頻度・割合)
  • いつ気づいた?(検査工程、客先、使用条件)
  • 影響は何?(品質/安全/納期/コスト)

3-2. 再現性を取る質問

  • 何回中何回起きる?(再現率)
  • 条件を変えるとどうなる?(温度、湿度、締付、荷重、電源、回転数など)
  • 同じ手順で必ず起きる?それともランダム?
  • どの工程・タイミングで起きる?(前工程か後工程か)

3-3. 発生範囲を取る質問

  • どこまで起きている?(ロット、日付、ライン、設備、作業者、材料)
  • 同じ材料・同じ設備でも起きる?(横展開)
  • 特定の条件だけ?(特定の型番、特定の組み合わせ)
  • 良品は存在する?(同条件で良品が出るか)

3-4. 差分(変更点)を取る質問

  • いつから起きた?(境界:発生日・ロット切替・条件切替)
  • 直近で変えたものは?(材料、設備、工具、条件、手順、検査、外注、輸送、保管)
  • 変えてないものは?(変化なしを確定させる)
  • 変更点が複数あるなら、どれが一番影響しそう?(優先度)

4. 初動30分チェックリスト(抜け漏れ防止)

解析が速い人は、最初に「必要な情報が揃ったか」を点検します。提出前ではなく、初動でやるのがポイントです。

  • 現象が数値・頻度・判定基準で説明できる
  • 再現率(何回中何回)が言える
  • 再現条件と非再現条件が言える(比較軸)
  • 発生範囲(ロット・工程・設備・作業者)が言える
  • 良品サンプルが確保できている(比較対象)
  • いつから発生したか、境界が取れている
  • 直近の変更点が棚卸しできている
  • 暫定対策がある(出荷停止、追加検査、条件固定など)
  • 次の一手(確認試験)が1つに絞れている

5. よく使う「質問の言い回し」テンプレ

現場で聞きやすく、相手から情報が出やすい言い回しをまとめます。

  • 再現条件を引き出す
    「起きるときと起きないときの違いって、何か思い当たりますか?」
    「条件を1つだけ変えるなら、何を変えるのが良さそうですか?」
  • 境界を取る
    「いつから増えました?その前後で何が変わりました?」
    「このロットの前後で、材料・設備・手順の変更はありましたか?」
  • 範囲を絞る
    「特定ラインだけ?全ライン?まずは範囲を切りたいです」
    「この条件なら必ず良品が出る、という組み合わせはありますか?」
  • 比較を作る
    「良品と不良品、同じ条件で比較できるように1セット確保できますか?」

6. 解析が進む「次の一手」の決め方

ここで迷うと、試験が増えて収拾がつきません。次の一手は「最小で不確かさを減らす」ものを選びます。

  • 変更点が濃いなら:変更点の前後比較(境界で切る)
  • 条件依存があるなら:条件を1つだけ変える(単因子)
  • 範囲が広いなら:まず範囲を切る試験(ライン・ロット・材料)
  • 再現が弱いなら:再現率を上げる工夫(サンプル増、手順固定)

7. AIは「抜け漏れ点検」に使う

ChatGPTで不具合解析を速くする具体手順は、既存記事にまとめています。⇨読んでみる
この記事では、AIは「質問の抜け漏れ点検」だけに限定します。

点検用プロンプト(コピペOK)

以下の不具合情報を読み、切り分けに必要な不足情報を質問リストとして出してください。
現象/再現条件/発生範囲/差分(変更点)/暫定対策の観点で、優先度順に並べてください。
【不具合情報】(ここに貼る)


まとめ

不具合解析が早い人は、原因を当てに行く前に「再現・範囲・差分」を質問で揃えています。
まずはテンプレに沿って聞き取りし、初動30分チェックリストで抜けを潰してください。これだけで、解析の迷走と手戻りがかなり減ります。


関連記事(内部リンク)

ChatGPTを使った不具合解析の進め方(仮説出し・整理・報告書化まで)は、こちらでまとめています。
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